Requirements for a Country with a Fiscally Sound Central Government
(This is a preprint published in Research Square)
Abstract
This study demonstrates the financial soundness of a model country’s central government and considers the present day as the starting point. Fiscal soundness is determined by the following criteria: (1) During and after the starting point, the central government can generate the necessary funds for executing budgeted items, and there is never a situation in which the central government lacks the funds to maintain its finances and (2) Even if the central government is in debt at the starting point, it presents no problem regardless of the amount of the debt. This demonstration is based on pure logic using mathematical induction in a model country that is very similar to a real country. In the discussion, I derive the required and initial conditions for the country to which this demonstration applies. Moreover, solutions to the problems caused by inflation are discussed. In conclusion, it is possible for a country with a financially sound central government to exist in the above two meanings.
Keywords: Central Government, Finance, Budget Expenditures, Government Bonds, Government Debt, Money
Acknowledgments: I would like to thank Crimson Interactive Pvt. Ltd. (Ulatus)–www.ulatus.jp for their assistance with manuscript translation and editing.
「中央政府の財政が健全な一国の要件」は、拙著「ゼロから経済を考える 経済学ではない新日本経済論考への招待」の第一章と第二章、及び第五章の一部を書き改めた、論文形式の著作物です。これを英訳したプレプリント(査読前論文)が、「Requirements for a Country with a Fiscally Sound Central Government」です。原稿の英訳は主に「論文翻訳ユレイタス」(翻訳サービスの国際規格ISO17100認証の取得企業)様、校正は主に「研究支援エナゴ」(品質マネジメントシステムの国際認証ISO9001:2015取得企業)様のご協力を頂きました。本稿はプレプリントですが、これらの企業からプレ査読または英文校正を受けております。
拙著では、日本貨幣も日銀が発行し、日銀がいくつかの条件を満たすならば、次の2点の意味で日本政府の財政は健全であることを示しました。(ⅰ)日本政府は支出の予算を執行するための資金を実質的に生み出せる。(ⅱ)現在日本政府の負債は巨額でも、誰にとっても何の問題も無い。
本稿では、これを論文形式で証明し、さらにこの証明より、次の2点の意味で中央政府の財政が健全である一国の要件を導きました。(1)起点以降の時間に位置する中央政府は、支出の予算を執行するための資金を実質的に生み出せる。中央政府の財政に必要な資金が不足する事態は、起こり得ない。(2)時間の起点で中央政府に負債があっても、その金額にかかわらず、誰にとっても何の問題も無い。
本稿の証明は、純粋に論理的思考のみによって帰結されます。したがって、本証明は、その成立を裏付けるデータ分析や理論分析だけでなく、あらゆる経済学的知見をも不要としました。ゆえに、経済学や数学に不知な人でも、本証明を解することは可能です。
考察では、発生と常態化が予想されるインフレーション(inflation、インフレ)への対応策を論じました。これにより、インフレ下においても個人や法人の銀行預金の実質価値は保たれ、個人や法人の間におけるカネの貸し借りも問題無く取り引きされることを示しました。
ゆえに、中央政府の財政が健全な国家では、国民の手取りは永久に増え続けるべきであると論じています。ただし、実際は適度にデノミネーション(denomination、デノミ)を繰り返すことになるとは思います。
ある二国では共に中央政府の財政が健全であり、為替相場は変動相場制であり、かつ銀行預金の実質価値が保たれるならば、それらの通貨の為替レートは購買力平価レートを基準に変動すると考えられます。
最後に、中央政府の財政が健全な国家間の貿易を考えます。輸出と輸入の意味を明らかにし、理想の貿易は二国間で輸出と輸入の収支がゼロであることを示します。
また、自国企業の外国現地生産の意味も明らかにします。
この論稿は無料でダウンロードできます。
私は、日本政府財政の健全性を論じ、中央政府の財政が健全な一国の要件を導くことができます。
「僕らが信じる真実は 誰かの創作かもしれない
僕らが見てるこの世界は 誰かの悪意かもしれない」
(秋田ひろむ)